バイクの日、オートバイ文化奉祝祭

バイクに感謝、そして交通安全祈願
左から、大倉正之助さん、水谷 勝さん、柘植英満禰宣、片山敬済さん、北川圭一さん。平成4年8月19日、箱根神社にて

「バイクに感謝、そして交通安全祈願のために祈りましょう」と提唱したのが、能楽師の大倉正之助さんです。大倉さんは大鼓(おおつづみ)奏者で重要無形文化財総合認定保持者です。そんな大倉さんは大のバイク好き、国内はもとより世界各国にバイク仲間がいます。大倉さんの呼びかけに、やはりバイク好きの文化人、学者などが呼応しました。

こうして実現したのが8月19日のバイクの日に箱根神社で行なわれた「オートバイ文化奉祝祭(ほうしゅくさい)・交通安全感謝祭」です。大倉さんは神前で大鼓を打ち、仲間とともに奏でた演奏を奉納しました。

参加者には、レジェンドライダースクラブの水谷勝役員、北川圭一会員、そして片山敬済さんも加わり、清めの比礼(ひれ)をまとい、本殿に昇殿してお祓(はら)いを受け、玉串奉奠(たまぐしほうてん)を行いました。

御神前でのお参り後は、神楽殿(かぐらでん)前に駐車させたバイクにお祓(はら)いを受け、神馬(しんめ)に見立てたそれぞれのバイクにまたがり、御旅所(おたびじょ)となったライダーズパラダイス南箱根までの約5kmを乗馬(車)しました。

神事を無事終えた一行は、ライダーズパラダイス南箱根で奉祝祭を見学に来たライダーたちと交流、夕方からはオートバイ文化人倶楽部発足記念ライブが開催されました。

オートバイ文化奉祝祭を司った箱根神社
神楽殿前にならべたバイクとともに記念撮影。後列中央の白の着物姿が小澤修二宮司

オートバイ文化奉祝祭を司った箱根神社の小澤修二宮司

「箱根道はいにしえより交通の難所でした。時の武将が道中安全祈願にいらした記録が残っています」。源頼朝や徳川家康も参拝に訪れたそうです。そんな話を聞くとライダーが箱根神社を詣出ることは自然の導きだったのかもしれないという気になります。宮司も若かりし頃はメグロに憧れ自動二輪免許を取得、実際にはラビット90でよく走ったそうです。「みなさんの声はしっかりと神様にお届けしました」。

箱根神社からライダーズパラダイス南箱根までのオートバイ神馬巡行ツーリングは「伊豆スカ事故ゼロ小隊」のKAZU中西さんたちが先達しました。

「伊豆スカイラインはオートバイ事故が増え、二輪通行禁止が謳われたことがありました。『禁止するのではなく、ライダーに対して安全の呼びかけや指導で事故を減らしましょう』と隊を結成しました。警察や地域と連携し活動した結果、事故が減少。通行禁止をまのがれることが出来ました」

奉祝祭にはオートバイ・ツーリング・クラブ、二輪睦八咫烏(やたがらす)事務局の竹花眞一さんも参加しました。

「毎年ゴールデン・ウィークに、和歌山県の熊野本宮詣ツーリングを実施しています。クラブ名の八咫烏は、神武天皇の前に降り立ち、熊野本宮から奈良の橿原(かしはら)まで先導したと伝わっており、道中安全を見守る象徴として使わせていただきました」。クラブ名の使用は熊野本宮から正式に許可を得たもの。大倉正之助さんはこのクラブの会長も引き継いでいます。

水谷 勝役員

「大倉さんとは10年以上のお付き合いになります。毎年ゴールデン・ウィークには大倉さんはじめ二輪睦八咫烏のみなさんと熊野本宮詣ツーリングに参加しています。今年も祈祷させていただきました」

片山敬済さん

「平成5年の皇居事始に、大倉さんのお声がけで双輪舞を舞ったことがあります。これがきっかけとなりいくつかの神社で舞を奉納させていただきました。それ以前からの付き合いなので、ずいぶん長いお付き合いをさせていただいています」

北川圭一会員

「大倉さんとの出会いは鈴鹿8時間耐久オートバイレースの公式プログラムでの対談です。KENZ! で全日本を走っていた頃です。それから、よくツーリングに誘っていただき一緒に走っています」

快晴の箱根神社
芦ノ湖に鳥居を構えた箱根神社。森に隠れる本殿で、バイクに感謝するとともに交通安全祈願が行なわれました

当日の天気は快晴、箱根から澄んだ空気の向こうに富士山を眺めることができました。神事に参加したライダーたちの顔がすがすがしさに満ちています。大倉さんのオートバイ文化を作る催しは、当日発足した「オートバイ文化人倶楽部」の事務局主催により来年もバイクの日に箱根神社で行なわれるそうです。

事務局:古谷重治記

河崎裕之副会長、「情熱のロードレース」誌のインタビューに応じる

河崎裕之副会長が、「情熱のロードレースVol.4 1983 WGP最終戦 サンマリノGP」(八重洲出版刊)のインタビューに応じました。

情熱のロードレースVol.4 1983 WGP最終戦 サンマリノGP

1983年のWGP500は、この年を限りに引退を考えていたケニー・ロバーツと初タイトル獲得を目指すフレディ・スペンサーがシーズンを通してデッドヒートを繰り広げた年としてGP史に刻まれています。

このふたりのアメリカ人ライダーの争いは、ヤマハYZR500とGP復帰5年目を迎えどうしてもタイトルが欲しいホンダNS500との戦いでもありました。

それまでスズキに在先していた河崎副会長は、WGP500でチャンピオンを獲得すべくYZR500の開発ライダーを依頼され1983年はヤマハに移籍しています。

すでに完成していた83年型YZRに乗ったとき、河崎副会長は何を感じたのか。そして、どう造りこんでいこうと考えたのか。「夜中でも考え続けた」と当時の状況を吐露しています。

河崎副会長の自信作は84年型のYZRでした。『ケニー、いいバイクが出来た。もう1年走って欲しい』と説得しましたが、この願いは叶いませんでした。

さらにレーシングライダーと開発ライダーの違い、やりがいにも言及します(写真は校正紙使用のため実際のムックとは一部異なります)。

情熱のロードレースVol.4 (ヤエスメディアムック)
1983 WGP500最終戦 サンマリノGP
発売日:2022年5月31日(火)
定価:1,650円(本体 1,500円)
判型:A4
綴じ:平綴じ
刷色:オールカラー
ページ数:100ページ
発行所:株式会社八重洲出版
Director:川上 滋人
編集人:太田 力也
発行人:酒井 雅康

入手方法:https://www.yaesu-net.co.jp/item/passionate-motorcycle-road-racing-4/

事務局:古谷重治記

東京モーターサイクルショーMFJブースに殿堂者のレプリカ・クリスタルレリーフ

本日(2022年3月25日)から始まった「第49回 東京モーターサイクルショー」(開催日:3月25-27日 東京ビッグサイト)のMFJブース(西3・4ホール 4F)に、昨年の12月に殿堂入りした久保和夫氏、鈴木忠男氏、山本 隆氏、吉村太一氏のパネル展示と美しいレプリカ・クリスタルレリーフが展示されました。

レプリカ・クリスタルレリーフ
展示されたレプリカ・クリスタルレリーフ。左から、久保和夫氏、鈴木忠男氏、山本 隆氏、吉村太一氏に贈られたものです。

各氏の顕彰理由は以下のとおりです。

久保和夫氏

スズキファクトリーライダーとして、1964年の第1 回モトクロスグランプリにおいて125ccと250cc クラスのダブルタイトルを獲得。 翌65 年には、日本人として初めてモトクロス世界選手権に出場し、その道を切り開かれました。その後、チューナーとしても活動の場を広げ、「チームSRS クボ」を率いて、多くのライダーを育成するなど競技の普及振興に寄与されました。

鈴木忠男氏

ヤマハのファクトリーライダーとして、1969 年全日本モトクロス選手権250cc クラスでチャンピオンを獲得されました。その後、「SP 忠男レーシング」を設立され、多くのロードレースライダーを育成し、世界トップレベルの選手を数多く輩出するなど競技の普及振興に寄与されました。

山本 隆氏

カワサキファクトリーライダーとして、全日本モトクロス選手権で、1967 年に90cc と250ccクラス、翌68 年に250cc クラス、さらに69 年は再び90cc クラスで、計4 度のチャンピオンを獲得されました。その後は、トライアル競技に転向され、引退後は長きにわたってMFJ トライアル委員長を務められ、競技の普及振興に寄与されました。

吉村太一氏

スズキファクトリーライダーとして、1967 年に全日本モトクロス選手権125ccクラスでチャンピオン獲得、1970 年には、125cc 250cc のダブルタイトルを獲得されました。また、その後、ホンダファクトリーライダーとしてもご活躍されました。「マウンテンライダース」を率いて、多くの若手ライダーを育成し、全日本チャンピオンも数多く輩出されました。さらに「アールエスタイチ」を設立され、数多くのライダーをサポートしてレース活動を支援するなど、競技の普及振興にも寄与されました。

MFJブース
MFJブースは、ホンダ、ハーレー、BMW、トライアンフなどのブースがある西3・4ホール(4F)です。今回のMFJブースはレーシングマシンの展示も充実しています。期間中は、混雑が予想されるので見落としにご注意ください。

「MFJ モーターサイクルスポーツ殿堂」は、日本のモーターサイクルスポーツの歴史を後世に伝え、輝かしい実績のあった功労者ならびに選手を顕彰するため、2018 年度に設立されたものです。これまでの 殿堂顕彰は、2018 年度顕彰:【ライダー部門】伊藤光夫氏 / 高橋国光氏、2019 年度顕彰:【技術・指導者部門】本田宗一郎氏 / 吉村秀雄氏です。

事務局:古谷重治記

高橋国光さん、逝去

SUPER GT500に参戦するチームクニミツの高橋国光さんが、本日(3月16日)亡くなりました。82歳でした。

少年期は健康優良児の高橋さんでしたが、ここ数年は体調が思わしくない日があり入退院を繰り返していました。年明けにも入院し、退院して療養していましたが食欲が無く体力が落ちていたそうです。

高橋さんは、浅間(群馬県・長野県)で開催された第1回、第2回のモーターサイクルクラブマンレースでの成績が認められホンダ・ワークスに入り、1961年の西ドイツGP250ccクラスにホンダRC162で出場し優勝しました。これが2輪世界グランプリでの日本人初優勝でした。

1966年からは4輪レースに出場、1999年まで現役を続け、その後も1992年に立ち上げたチームクニミツでSUPER GTに参戦を続けていました。チームクニミツは2018年、2020年のSUPER GT500クラスのチャンピオン・チームです。

日本の近代モータースポーツの第一人者であった高橋さんは、早くから欧米のモータリーゼーションの発達やモータースポーツ文化に触れ、日本にもモータースポーツ文化を根付かせるために長年にわたり尽力されていました。

MFJレジェンドライダースクラブの活動にもご理解とご協力をいただき、名誉会員にもなっていただきました。温和でとてもやさしい人柄で、いつも明るく語りかけてくれていました。

高橋国光(たかはし くにみつ)

1940年 S15年1月29日 東京都小金井市 生まれ 享年82歳

<主な戦歴>

1958 第1回モーターサイクルクラブマンレース大会 350ccクラス BSA 優勝
1959 第2回モーターサイクルクラブマンレース大会 500ccクラス BSA 優勝
第3回全日本オートバイ耐久ロードレース 耐久500ccクラス BSA 優勝
1961 西ドイツGP 250ccクラス ホンダRC162 優勝
1962 マン島TTレース 125ccクラス リタイア
1966 第3回日本グランプリ GTレース フェアレディ 優勝
1967 第4回日本グランプリ GPレース ニッサンR380AⅡ 2位
1995 ル・マン24時間 ホンダNSX 8位(クラス優勝)

<主な表章>

2002 日本自動車殿堂
2013 ル・マン24時間 ホール・オブ・フェイム
2018 MFJモーターサイクルスポーツ殿堂
2020 スポーツ功労者顕彰

事務局:古谷重治記

MFJ、2021年殿堂入り受賞者発表

前列左から殿堂入りした
久保 和夫氏、鈴木 忠男氏、山本 隆氏、吉村 太一氏
後列右から
MFJ殿堂評議会 大久保 力委員長、高桑 元委員、森脇 南海子副委員長、坪内 隆直委員、鈴木 哲夫MFJ会長

12月18日(土)に、オンライン配信にて開催された「MFJ MOTO AWARDS SHOW 2021」で、今年度のMFJ殿堂入りの受賞者が発表されました。

今年度の殿堂入り受賞者は

久保 和夫氏
鈴木 忠男氏
山本 隆氏
吉村 太一氏

の4名でした。

MFJ殿堂評議会 大久保 力委員長
「今年度は、殿堂評議会においてモトクロス部門の黎明期を対象にすることとなりましたが、ご存知の通り、1960年代はマシンもライダーのテクニックも急速な進歩を始めた時期でもあり、群雄割拠(ぐんゆうかっきょ)のチャンピオンのなかから 今回の 4 名の方を選出させていただくことは大変悩ましいことでした。 その上で、チャンピオン獲得などレースの成績はもちろんですが、その後の活動において自らチームを率いて多くのライダーを輩出したことや、協会の活動への長きにわたるご協力などを観点に選考をさせていただきました」

顕彰式後、レジェンドライダーズクラブ(LRC)の吉村 太一副委員長は、「今後も健康に注意しながら若いライダーとモータースポーツを楽しんでいきます」と抱負を語りました。また、LRCの活動にいつも協力をいただいている忠(ちゅう)さんこと鈴木 忠男氏は「エライものを貰(もら)っちゃった」とさかんに恐縮していました。

「MFJ モーターサイクルスポーツ殿堂」は、日本のモーターサイクルスポーツの歴史を後世に伝え、輝かしい実績のあった功労者ならびに選手を顕彰するため、2018 年度に設立されました。これまでの 殿堂顕彰は、高橋 国光、伊藤 光夫、本田 宗一郎、吉村 秀雄の各氏です。

今年度の顕彰者プロフィールなど、詳しくは
https://www.mfj.or.jp/wp-content/uploads/2021/12/MFJ_YEAR_BOOK_2021_WEB.pdf
「YEARBOOK2021 MFJ全日本選手権シリーズランキング」の2ページ目からをご参照ください。

事務局:古谷 重治記

LRC役員もついに殿堂入りするか? MFJ MOTO AWARDS 2021開催迫る

MFJは、12月18日(土)に会場に集まっての表彰式に変わり、オンライン配信にて「MFJ MOTO AWARDS SHOW 2021」を開催し、全日本選手権ランキング認定表彰を行ないます。詳細は下記の通りです。ぜひ本配信をご覧いただき、今シーズンを戦い抜いた選手の皆様の栄誉を称えてください。

また、非公開で行なわれたMFJ殿堂顕彰式の模様も放映されるそうです。今回の殿堂入りメンバーには、LRCの役員の名も候補に挙がりました。LRC事務局でも当日の発表をワクワクしながら待っているところです。

<MFJ MOTO AWARDS SHOW 2021  開催概要>

◆配信日時  : 2021年12月18日(土)19時〜配信開始

◆配信チャネル: YouTube MFJ公式チャンネル
https://www.youtube.com/c/MFJofficial

◆開催内容
2021年度MFJ 全日本選手権ランキング認定表彰/特別賞等各賞、受賞者の紹介
リモートおよびVTRによる選手のご出演
ファンの皆様からのメッセージ紹介 等

◆表彰対象
MFJ 全日本選手権シリーズ各種目ランキング上位 3 選手
海外選手権参戦功労賞
特別賞
自由民主党モータースポーツ振興議員連盟会長杯
MFJ特別表彰
MFJモーターサイクルスポーツ殿堂顕彰  他

事務局:古谷重治記

鈴鹿サーキットで超一級の歴史的資料が発見されました。

みなさんは、決勝開始直前に中止になったレースがあったことをご存知でしょうか? それが約40年前に鈴鹿サーキットで開催された’82日本GP 国際A・B500とスーパー1000でした。特にA・B500は、国内初の4メーカー対決が実現するという前評判で注目を集めていました。ところが、台風が紀伊半島を襲い激しい風雨のためレースができなくなってしまったのです。

レースが中止されたため当時の専門誌も予選の記録はほとんど掲載せず、正式な予選結果表やスターティング・グリッド表も残す必要が無かったため散逸して、いつしかレース自体が忘れ去られていました。

ところがこの秋、鈴鹿サーキットの施設内で、この時のスターティング・グリッド表が発見されたのです。ロードレース界にとっては、古墳発見のような、超一級の歴史資料であることは間違いありません。

幻のスターティング・グリッド表

このスターティング・グリッド表には、当クラブの杉本五十洋会長や、河崎裕之副会長、清原明彦役員、水谷 勝役員が名を連ねています。さっそくみなさんにお話を伺うと、よほど印象に残っていたのでしょう、昨日のことように当時の様子や心境を語ってくれました。

そこで、それらの話をまとめ、10月28日に発売された「情熱のロードレース Vol.2 1987年 鈴鹿8耐」(八重洲出版刊)というムックに「幻の4ワークス対決 そして、もうひとつの情熱のロードレース」というタイトルで寄稿させていただきました。

執筆には、木の実レーシングの新田 茂さんや、1980年時代のライダーイラストでは第一人者だった村井 真さんなどにも応援を頼み、協力していただきました。

当日、雨に打たれながら鈴鹿サーキットにいた方も、レースファンとして結果を楽しみにしていたひとも、さらには今のレースに関わっている方も、『あの時あんなことがあったんだ』と、考えさせられる仕上がりになりました。

ちなみに当クラブの川島賢三郎事務局長は、 当日午前中に行われた国際A・B125の決勝に、豪雨の中カッパ無しで出場しています。また、このホームページを作ってくれている平野知子さんも前日に行われたノービス125ccクラスの雨の決勝を走っていました。

みなさんがこの「スターティング・グリッド表」を見て、何を思い出し、何を語り始めるか、新たな論証や、研究、考察が出てくることも楽しみです。

情熱のロードレース Vol.2 1987年 鈴鹿8耐

タイトル:情熱のロードレース Vol.2 1987年 鈴鹿8耐
発売日:2021年10月28日(木)
発行形態:ムック
価格:1,485円(本体 1,350円)
判型:A4
綴じ:平綴じ
ページ数:100P
刷色4色: 94P
        1色: 6P
発行所:八重洲出版
編集長:川上 滋人
編集人:五十嵐重明
発行人:酒井 雅康
入手方法:https://www.yaesu-net.co.jp/item/passionate-motorcycle-road-racing-2/

事務局:古谷重治記

「水谷 勝、初めてのトライアル遊び。」

 

自然山通信2021年9月号の表紙。左から2人目がトライアル競技初挑戦の水谷 勝役員。近藤博志レジェンドを彷彿とさせる乗馬型ヘルメットを着用しています。そして、手前のゼッケンプレート11番が愛機ホンダTLR200です

水谷 勝役員が、老舗トライアル専門誌「自然山通信9月号」に取り上げられました。「水谷勝、初めてのトライアル遊び。」というタイトルで、4ページの特集が組まれています。

8月上旬、岐阜県郡上市の鷲ヶ岳スキー場で開催された「奥長良トライアルIN鷲ヶ岳」のビギナークラスに、なんと水谷さんがエントリーしたのです。「最近足腰が弱ってしまって、これはイカンと鍛えるために始めました」。

水谷さんが全日本ロードレースのA・B500クラスで7連勝しチャンピオンを獲得したのが1982年。約40年前の事ですが、今回の取材も、チャンピオン獲得の瞬間に現場で取材した西巻 裕さんが密着しています。

さて、西巻さんの目に水谷役員はどのように映ったのでしょうか? 本誌には笑顔の転倒写真、息が上がって疲れ切った顔写真などが満載です。かなりのトレーニングになったことは間違いありません。

しかし、弱音を吐くようなひとではありません。「これからも続けていく」と本人は意気軒昂(いきけんこう)です。トライアル・ライダーをあらためて尊敬しつつ、トライアルをとおしてのトレーニングに励むそうです。

自然山通信
定価:314円(税込)
判型:B5
綴じ:平綴じ
刷色:オールカラー
ページ数:52P
編集:杉谷 誠、西巻 裕
発行:有限会社自然山通信

入手方法:https://www.shizenyama.com

「初めてHondaを勝たせたオトコ!!」

 

吉村太一副会長の特集が組まれたSOB MAGAZINE 第16号の表紙

吉村太一副会長が、今号のSOB(Son of a Bike)MAGAZINE 第16号に取り上げられました。「初めてHondaを勝たせたオトコ!!」というタイトルで、表紙、とびらを含めて10ページの大特集です。

内容は、少年期にスクーターと出会い、それがいつしかバイクに替わり、モトクロスライダーになって世界に挑戦していくという、ライダー人生の独白手記です。

山本 隆先輩から譲られたヤマハYA5を、さらに速くするために、ヤマハ本社に手紙で問い合わせたこと、ヤマハの畑部長から手書きの図面が送られてきたことなどのエピソードも紹介されていました。

1972年、レース関係者やファンを驚かせたスズキからホンダへの電撃移籍ですが、この時に犯してしまった不義理に今も心を痛めている心境なども吐露(とろ)されています。

日本のモトクロスライダーのトップに立ち、そこで得た勝つための姿勢や、レースに限らず人生で大切にすべきことは何か? 母から教えられた商売の原点なども行間から滲(にじ)み出る珠玉の半生記に仕上がっています。

SOB(Son of a Bike)MAGAZINE
定価:220円(税込)
判型:A4版
ページ数:24
綴じ:中綴じ
刷色:オールカラー
編集:中尾省吾
発行:株式会社 むう企画

入手方法:QRコード

あるいは、下記URLへ移動し、16号の表紙写真をクリックしてください。
https://sob.base.shop

2021 全日本RR Round1 もてぎ 活動報告

レジェンド控え室に監督が表敬訪問
レジェンド控え室に監督が表敬訪問に来てくれました。右から、前列・河崎裕之LRC副会長、後列・芳賀紀行監督、吉川和多留監督、清原明彦LRC役員、水谷 勝LRC役員

4月3-4日ツインリンクもてぎで開催された全日本ロードレース選手権開幕戦で、レジェンドライダースクラブも、河崎裕之、清原明彦、水谷 勝の各氏が各レースの予選や決勝を解説、さらに「MFJ60周年記念レジェンドライダーが選ぶもてぎツーリングアワード」の選考をさせていただきました。

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、入場時の体温測定以外にも各人計5回に及ぶ体調確認報告を行いました。会場での動線も限られ、ファンの方達との交流は実際には出来ませんでした。

それでも、コントロールタワー内に設けていただいた控え室を拠点として、グランドスタンド側の中継室や、Grooviewアプリを使ったレース・イベントライブ配信スタジオ、ピット、パドックでのライダーインタビューなど、精力的に活動させていただきました。

J-GP3決勝の解説には河崎裕之さんに加え、Astemo Honda Dream SI Racingの伊藤真一監督にもお手伝いいただきました。

J-GP3決勝の解説
J-GP3決勝の解説を河崎裕之LRC副会長とともにお手伝いいただいたAstemo Honda Dream SI Racing、伊藤真一監督(手前)。

レース副音声チャンネル「レジェンドがブッタ切る!! JSB1000」には、清原明彦さん、水谷 勝さんに加え、川島賢三郎LRC事務局長とともに世界耐久選手権、JSB1000/SB/S-NKなどのチャンピオン、北川圭一さんにも出演いただきました。

ツーリングアワード会場 河崎裕之さん
ツーリングアワード会場で参加車両を選考する河崎裕之さん
ミスターカワサキのキヨ(清原明彦)さん。
やはりカワサキ車両が似合う、ミスターカワサキのキヨ(清原明彦)さん。アワード参加車にサムアップ
アワード参加車両と共に水谷 勝さん
アワード参加車両のワイヤー付き小型ディスクロックが気に入った水谷 勝さん

「MFJ60周年記念レジェンドライダーが選ぶもてぎツーリングアワード」では、レジェンドからのプレゼントとしてモビリティランドの江原貢一さんが厳選した、それぞれのレジェンドに縁のある「RACERS(レーサーズ)」(三栄刊)にサインをさせていただきました。

もてぎツーリングアワードの特別賞プレゼント
カワサキKR250、350からKR500を作り、レースをした清原明彦さん。ヤマハYZR500を作り、戦った河崎裕行さん。スズキRGΓで一世を風靡(ふうび)した水谷 勝さん。それぞれのマシン開発ストーリーを機種ごとに特集したこだわりのムック「RACERS」(三栄刊)の表紙にサイン。もてぎツーリングアワードの特別賞としてプレゼントさせていただきました

またレジェンド達は、JSB1000クラス・中須賀克行を擁するYAMAHA FACTORY RACING TEAMの吉川和多留監督とST600クラス・芳賀瑛大、涼大を擁するニトロレーシング41YAMAHAの芳賀紀行監督の表敬訪問を受けました。

最後になりましたが、コロナ禍の厳しい状況の中、感染防止に配慮しながら大会を主催された関係者のみなさん、熱い走りを披露してレースを盛り上げてくれたライダーとそれを支えたチームの皆さん、さらにもてぎまで足を運んでくれた観客のみなさんにお礼を申し上げます。

次回活動は、決まり次第このホームページで告知させていただきます。